患者さんと
ご家族へのインタビュー
〜血友病と生きる
私たちのいろんな気持ち〜

『消去法の思考』で自分の得意分野を極めていきたい。-塩田博之さん(社会人)と婚約者の新倉恵さん(5/5)

周囲が病気のことを知っている方が選択肢が増える。
自分から伝えられない場合の手段も利用してみては。(塩田さん)

血友病という遺伝性の病気をカミングアウトすることはネガティブなことだと捉えられる方もいるでしょう。しかし、血友病という病気を知り、何がどうなれば危ないのかをあらかじめ知っていれば、適切に対処することが可能になります。小学校の友達も子どもなりに私の病気を理解し、サポートしてくれました。そうしたことがあったからこそ、今、五体満足な体のままでいられているのだと感謝しています。

そのため、同じ血友病の人には、できれば勇気をもって周りの人に病気のことを打ち明けてはどうかと思っています。それができないのであれば、とりあえず私たちの作ったロゴマークを使ってもらい、何かあったときには誰かに援助が受けられるようにしてもらえるとうれしいです。

最後に、生きていれば、悩むことは血友病のことだけではありません。血友病とは関係なく、心の病気を併発することもあるでしょう。そのようにもし悩める時があれば、『消去法の思考』を思い出してほしいと思います。どれだけ自分のできないことが多くても、あらゆる可能性の全てがなくなるわけではなく、必ず1つや2つ何かが残るはずです。私がそうであるように、たとえ1つしか残らなくても諦めることなく頑張れば、道は開けてくると思います。