患者さんと
ご家族へのインタビュー
〜血友病と生きる
私たちのいろんな気持ち〜

血友病の患者会で出会った友だちに支えられ、治療をはじめ、いろいろなことにチャレンジできるように。-C君(中学生)とお母さん(4/5)

患者会では支え合える友だちと出会えた。
自分が病気であることを受け止め、治療に前向きになれるのは
同じ病気を持つ友だちがそばにいてくれるからこそ。(C君)

小さい頃のことはほとんど覚えていませんが、患者会で出会った友だちにはとても支えられているように思います。自分が血友病であることや、定期補充療法や予備的補充療法を受けなければならない理由なども友だちから学んだように思います。

実は、子どもはみんな注射をしているものだと思っていたのですが、5歳の時に参加した友の会のサマーキャンプで、友だちから「注射をしているのは、みんなじゃないよ。僕たちのように血が止まりにくい病気を持っている子どもだけだよ」というのを教えてもらい、みんな注射しているわけではないことを知りました。それでも、その事実を「ふ〜ん、そうなのか」と受け止め、「注射は痛いけれど、これからもがんばって注射しよう」と思えたのは、同じ病気を持つ友だちがそばにいてくれたからだと思います。

学校の行事についても、参加するのが悩ましいときは患者会の友だちに相談することもあります。例えば、小学6年生の時の運動会で騎馬戦や組み体操をやることになったのですが、友だちはみんな参加するというので、僕も参加しました。騎馬戦では決勝戦までいき、最後は負けて馬から落ちてしまいましたが、すぐに先生がサポートしてくれたのでけがをすることはありませんでした。組み体操も6段中2段目で上のみんなを支えました。

ボーイスカウトでは同じ目標を持つ友だちと協力して、
何かをがんばったり、成し遂げたりすることが
楽しくて仕方ない。(C君)

ボーイスカウトでは、山に登り、そこでテントをはってキャンプをしたり、山から山を縦断するかたちで、あるいは夜8時から朝7時までの夜間帯に市内全域をめぐるかたち(オーバーナイトハイク)で、装備を背負って歩いたりという訓練をしています。また、自転車に乗り、キャンプをしながら数日かけて、淡路島1周や小豆島1周にもチャレンジしました。次は琵琶湖1周の予定です。

このような活動そのものも楽しいのですが、一番の楽しさは、みんなで目標を決め、計画を立て、協力して1つずつやりとげていくことです。月に3〜4回ほど、ボーイスカウトのメンバーで集まり、キャンプのご飯のメニューをはじめ、いろいろなことを自分たちで考え、決めていきます。いざ訓練が始まって、そこで何かハプニングが起これば、そのたびに、リーダーや隊長などが見守る中、仲間と共にどうしたらそれをクリアできるか考えて乗り越えていきます。それが本当に楽しくて、今はボーイスカウトにはまりまくっています(笑)。

なお、ボーイスカウトで活動する場合は、定期補充療法の他に、朝に予備的補充療法を行い、必要があれば夜にも予備的補充療法を行うことがあります。それにより、これまで大きな問題が起きたことはありません。これからもボーイスカウトの活動には積極的に参加していこうと考えています。