定期補充療法とは
定期的に凝固因子を補充して出血を予防する治療を「定期補充療法」といいます 1)。
定期補充療法の目的は、定期的に第Ⅷ因子や第Ⅸ因子製剤を投与することで、トラフの凝固因子活性を > 1% の中等症以上に維持し、自然出血を予防することです。
定期補充療法は大きく3つに分けることができます 2)。
一次定期補充療法 1,2)
血友病性関節症の発症を予防することを目的に、2回目の明らかな関節出血が起こる前、2歳未満で開始する方法です。
二次定期補充療法 1,2)
血友病性関節症の発症を予防することを目的に、2回目の明らかな関節出血が起こった後や2歳以上で開始する方法です。
三次定期補充療法 1,2)
血友病性関節の進行抑制や出血によって低下した生活の質の改善を目的に、血友病性関節症発症後に開始する方法です。
出典
- 1)藤井輝久:血友病における補充療法の現状 Thromosis Medicine13: 11-16, 2023
- 2)小倉妙美:血友病 小児科診療86: 446-449, 2023