患者さんと
ご家族へのインタビュー
〜血友病と生きる
私たちのいろんな気持ち〜
最初は怖かった自己注射。でも、頑張ればできるし、体調を管理して、いろんなことをやってみたい。ーB君(中学生)とお母さん(3/4)
病院や学校の先生らに支えられながら、
息子がやりたいように何でもやらせてきた(お母さん)
小学校生活では、主治医の先生から「治療をしていれば大丈夫」とお墨付きをもらっていたので、息子がやりたいように何でもやらせてきました。野球部でピッチャーをやっているので、肩が少し悪くなったり、練習中にボールを鼻にぶつけたりといったことがありましたが、大事に至らず元気に過ごすことができました。今では、「頭を強く打つ」「怪我をして血がとまらない」など、よほどの時を除いて、病院に行くのは2カ月に1度の定期通院のみになっています。
ここまでこられたのは、先生や看護師さんたちが息子の年齢に応じた適切なフォローアップをしてくれたことと、学校の先生方、特に担任の先生や保健室の先生の協力があったからこそだと感謝しています。
学校の先生方も、病気のことについて理解した上で息子をサポートしてくれています。修学旅行では、保健室の先生が薬剤と一緒に、万が一の時に相談する病院のリストを肌身離さず持ち歩き、息子にずっと同行してくれたそうです。
体の入念なチェックができなくなり、
一緒に過ごす時間も短くなる(お母さん)
息子には、「どこかでぶつけたり、転んだりしたら、すぐに伝えるように」と言ってはいますが、伝え忘れることが少なからずあります。それでも小さい頃は、体を入念にチェックすれば変化に気付き、必要に応じて予備的補充療法を行ったり、病院を受診したりすることができました。しかし、小学校の高学年になるとそうはいきません。
息子が学校の廊下を走っていて転んでしまい、壁に膝を強くぶつけたことがありました。息子から何も言われなかったため、私が気付いた時には腫れ上がってしまっていました。
そのような中、先生から、「中学生になれば、一緒に過ごす時間もどんどん短くなる。それまでに自己注射ができるようにしておこう」と言われ、小学校5年生の春休みに自己注射の練習を打診されました。
ただ、息子が「どうしてもできない」と言うので、小学校を卒業し中学に入学する前に一緒に病院に行って自己注射の練習をしました。